風のハリマオさんから大量の柚子をいただき、
年末と年始はそのユズを絞って、
ウィスキーのお湯割りに入れたりしましたが、
それ以外は普段と同じ食生活で、
お正月だから特にどうこうは無し、
というのがシニア単身男のデフォルトかも。
いろいろあった2024年ですが、
年末には、恒例の3人会を我が家で実施。
9時間ほど、いろいろなことを話したのですが、
最も時間を割いたのは幸福の科学の話。
AさんとIさんは、今も会員を続けていますが、
3人の見解が見事に一致したのは、
教祖である大川隆法氏、
ここからは大川さんと表現することにしますが、
大川さんが根本仏、
すなわち創造主であるとする設定には無理がある、と。
会員は概ね、その信じる度合いには濃淡がありますが、
大川さんを根本仏、宇宙創造の神だと思っています。
その前提に立っての信仰になります。
Aさんは、3人の中ではもっとも古くからの信者で、
初期の頃の幸福の科学のことも、よく知っています。
当初の大川さんは、自分の上に、
聖アントニウスという存在を置き、
自分はその下の九次元霊の一人、という設定でした。
GLAの高橋信次さんも9次元存在で、
今回の地球救済計画は、
その9次元霊二人がバトンタッチする、
いわば、リレーで言えば、
アンカーが連続して地上に出る必勝態勢であるとのことでしたが、
大川さん自身の自己認識が変節していき、
いつの間にか9次元霊の中でも突出した存在となり、
そのうちには、聖アントニウスはどこへ行ったのか、
そんなものは初めからいなかったかのように、
自分が一番偉くなり、
根本経典である太陽の法も書き換えて、
自分をはるかなる高みへと置き、
そして根本仏宣言をし、
原初の神、アルファであると同時に、
地球神でもあるという設定に。
自分を至高の存在としてしまったがゆえに、
誰もモノ申すことはできなくなり、
唯一ものが言えるのは妻であるきょう子さんでしたが、
その悪妻ぶりは、元職員による書き込みから、
ネットではある程度知られていましたが、
信者にとっては、アフロディーテ神であり、
過去世では、文殊として仏陀を支え、
アトランティスでも妻としてトス神を支えたと、
幸福の科学の映画でも何度も描かれていましたが、
離婚時には、過去世が変更され、
その悪妻ぶりを大川さん自らが事細かに話す始末。
この調子で話していると途方もなく長くなるので、
簡潔に言うと、
大川さんは何度も繰り返し、
自分の設定のみならず、
その家族や、職員など、他人の過去世の設定も、
自己都合によって変えまくってきました。
こんなことがまかり通るのも、
宇宙創造の神、根本仏だから。
この設定を受け入れる限り、
何があろうと大川さんは常に正しく、
深いお考えがあってのこととされます。
3人会で話したのですが、
初期の霊言は素晴らしかったが、
だんだんグズグズになっていき、
ひどいものになって行ったと。
それでも信者を続けたい人にとっては、
不都合な事実は見ないようにするか、
考えないようにするしかない、と。
AさんやIさんは、
そのようなタイプではないので、
ありのままに見て、
自分の意見を持っています。
でも、多くの信者さんは、
臭いモノには蓋をして、
自分に都合のいい事実だけを見て、
信者を続けようとしますが、
そのほうが自分のアイデンティティが保てますからね。
さて長くなったので、僕の意見を。
幸福の科学は、オウムや統一教会に比べれば、
はるかに健全ですが、
カテゴリー分けをすると、カルトに分類されます。
その理由は、大川さんが分離を促す存在だからです。
麻原彰晃も文鮮明も、同じく分離を促す存在。
肥大化した自己(エゴ)が、
極大にまで膨らんだ存在だからです。
このような者に率いられた組織は、
一時的に繫栄しても、
結局は分離し、分裂していきます。
それなりに立派な教えを説きながらも、
自分をいと高き者とし、
神の座に居座っているからです。
AさんやIさんともしみじみ話したのですが、
仮に幸福の科学が、
初期のような学習団体であり、
大川さん自身も謙虚なままで、
私も人間として地上にいる以上、
間違いを犯すこともあるかもしれませんが、
そのような時は遠慮なく指摘してください、
というような姿勢であり続けたならば、
それは分離ではなく統合のベクトルを持っているので、
今とはまた違った展開になっていたでしょうね。
この分離と統合の話は、
詳しく話すと長くなるのでこの辺にとどめますが、
実に多くの志ある人たちが、
幸福の科学に集い、そして去っていきました。
Aさんや僕の共通の知人であるMさんなどは、
元校長をしていた真面目な人で、
律儀で生真面目な人には、
大川さんの変節や、
教義や過去世の度重なる変更などは、
到底理性が納得できるものではなかったのだと思います。
そうした疑問を口にすることも、
はばかられる雰囲気が支部にはあり、
風通しの悪い組織でしたね。
しかしその大川さんも地上を去り、
分離の兆候の一例として、
内山さんという人が、
あの世に行った大川さんを、
エレナさんという霊媒の女性におろして、
語らせたりもしていますが、
一定数の会員さんは、
そちらのほうにも流れていくでしょうね。
イエスキリストをも父として指導したとされる大川さんですが、
ご自分の最初の妻は離婚時に子供じみたやり方でこき下ろし、
長男からは反旗を翻され、
後継候補だった長女は、
今や会員から憎悪の対象にされる存在に。
この長女が大川さんを死に追いやったそうなので、
素直な信仰心の強いとされる会員さんたちは、
長男以上に長女を恨んでいるのかもしれません。
この長女は、天照大神の生まれ変わりとされており、
会員さんたちからも尊敬の眼差しで見られていましたが、
天照大神は実は妖怪であったとの大川さんの言により、
純粋なる信仰を説かれて思考停止に陥っている信者は、
手のひらを返すように長女を憎み、今に至っています。
すでに13年前に退会している僕の目には、
それはまさに、
アフロディーテ神から裏切りのユダに設定変更され、
会員さんたちから憎悪の眼差しで見られるようになった、
きょう子さんの姿に重なります。
素直さは尊い面があると同時に、
理性を失った従属は、
思考停止と変わりません。
幸いにしてIさんなどは、
数年前に伊勢神宮に参拝した折に、
強力な光体験をしており、
そのことがこの度の教団のごたごたを、
客観的に判断できる縁(よすが)となったようでした。
家庭ユートピアを説きながら、
ご自分の家庭はどうにもできなかった大川さんですが、
今はあの世で、
ご自分の人生と家族や職員、会員さんたちを、
どのように見ておられるのでしょうか。
真理は本来、本当にシンプルなものです。
僕はクリスチャンではありませんが、
「偽預言者を警戒しなさい。彼らは羊の皮を身にまとってあなたがたのところに来るが、その内側は貪欲な狼である。あなたがたはその実で彼らを見分ける。茨からぶどうが、あざみからいちじくが採れるだろうか。すべて良い木は良い実を結び、悪い木は悪い実を結ぶ。良い木が悪い実を結ぶことはなく、また悪い木が良い実を結ぶこともできない。良い実を結ばない木はみな、切り倒されて火に投げ込まれる。このように、あなたがたは、その実で彼らを見分ける。」
と、マタイによる福音書にも、書いてありますね。
イギリスの神学者バークレーは、
偽預言者は、自己顕示や名声に重きを置く、と言っていますが、
大川さんは御本尊と称して自らの写真を100万円で売り、
その後、御本尊も何度も改定して、
最後には300万円の金メッキの自己像を、
信者に下賜していました。
50歳の時に素朴な疑問を持ち、
丁寧に大川さんの言動だけでなく、
数多くの霊言の検証を行い、
退会を決意するに至りました。
この辺りの経緯は、
法友のAさんにのみ打ち明け、
けじめをつけるために丁寧な退会届を書きました。
そして、今年の3月で、退会して13年になります。
僕は大川さんを神であるとは思っていませんが、
国際情勢の分析力や自助努力の精神など、
その見識の高さと、
精進のあるべき姿を示した点については、
今なお高く評価している部分もあります。
最後になりますが、
これだけは言わせてください。
戦いは分離の意識です。
家庭内であろうと、
どのような組織内であろうと、
相手をやっつけたいという闘争の意識は、
闘争しか生み出しません。
宗教の正義の名のもとに、
闘争と殺戮を繰り返してきた古い地球の在り方を、
そろそろ人類は卒業する時期なのです。
源の光に戻っていくことが、
統合していくということであり、
それは真に平和の意識を、
思い出すことでもあります。
シンプルな思考と理性、
そして素朴な心の大切さを、
しみじみと実感している僕なのでした。