僕が、
天涯孤独者となって、
今年の5月で6年になります。
介護離職した僕の、
在宅介護の期間は、
そう長いものではありませんでしたが、
それでも、
一人になったときの喪失感は、
今でも思い出されます。
それはちょうど、
先日何気なくテレビをつけたら、
美輪明宏さんが映っていて、
相談者が50代の女性でした。
まさにその、
50代の女性が、
最愛の母親を亡くしたばかりで、
天涯孤独となり、
無気力になってどうしたらいいのか、
といった相談。
結婚もせず、
親の介護に明け暮れた日々が終わり、
気づくと無気力状態に。
美輪さんは黙って聞いていましたが、
さりげないアドバイスを。
美輪明宏さんは、
やや霊的な能力がおありなのか、
あるいはまた、
豊富な人生経験から、
人を見抜く力があるのか、
その人に合ったアドバイスが、
できる力があるようにも、
見受けられました。
相談を終えた後、
一筋の光明というか、
再び前に歩き出す力を得たようで、
その50代の女性の声も、
幾分明るいものになっていました。
介護は、
確かに大変で、
さなかにある時は、
日々の暮らしで精一杯ですが、
終わってみると、
また、
別の苦しみと言いますか、
寂しさもあり、
それでも、
誰しもが生きていかねばならず、
美輪明宏さんの番組を見て、
僕自身も、
かつての自分が、
思い出されたのでした。