愛のない家庭に育ち、
統一教会の教義にからめとられ、
祝福を受けたのち韓国へ行き、
その後も苦労が絶えなかった女性の話を、
昨日少ししましたが、
人は、
どこまで苦しみに耐えることができるのだろう、と。
彼女は小柄で体も細く、
でも、心の強さを感じさせる人でした。
弱音や泣き言を、
一度も聞いたことがありませんでした。
マイナスの言葉を発することを、
教団内ではカイン的になる、と言いますが、
彼女がカイン的になったのを、
見たことがありません。
60人ほどが、
一つ屋根の下で暮らしていたわけで、
いろいろな兄弟姉妹がいましたが、
彼女は派手さはなく、
目立たないものの、
芯の強さは感じられました。
貧しい家庭で育ったらしく、
家に居場所もなく、
いつも街をさまよっていた、というのは、
聞いたことがあります。
何しろ、自由時間がなく、
そんなにじっくり話したわけではなかったのですが、
霊の血統圏が近かったので、
他の姉妹よりも話す機会はありました。
霊の血統圏とは、
僕を伝道した人が、
僕の霊の親となります。
そうした霊の血統の、
近いところに位置していた、という意味。
少女時代に不幸だった分、
教会内では、
安住の場所を得ていたのかもしれません。

それと、苦労というか、
苦しみの耐性が、
他の兄弟姉妹たちよりも、
あったのかもしれません。
彼女から、
お金もなく街をさまよっていた頃の話を聞いたとき、
僕は、尾崎豊の歌を思い出しました。
そんな彼女が韓国に嫁いでいったと聞き、
その後も苦しい露呈を歩んでいるとの、
うわさを聞いたとき、
僕はすでにその頃脱会していましたが、
彼女の幸福を願わずにはいられませんでした。
貧乏な家庭に育ち、
愛にも飢えていて、
その後統一教会に入り、
祝福後は韓国の悲惨な家庭での苦労、と、
苦労続きの人生。
祝福前、
相対者(結婚相手のこと)に躓かないようにと、
強く釘を刺されます。
つまり、どんなに性格が屑で、
顔もブオトコで、ハゲで臭くても、
お父様に侍るつもりで仕えなさい、と。
日本の信者は、珍味売り、マイクロ部隊、21修等で、
自己否定に次ぐ自己否定で、
精神的にも肉体的にも鍛え上げられていますから、
よほどのことでなければ音を上げない人が多いのです。
そんな中でも、
彼女はとりわけ芯の強さを感じさせましたから、
相手が屑のような韓国人男性でも、
尽くしたに違いありません。
韓国で苦労しているとのうわさは聞きましたが、
詳細までは、わかりません。
水原(スウォン)あたりに住んでいるとは、
聞いています。
何しろ、恋愛をして、
好き同士で一緒になるのではなく、
文鮮明が決めた相手と一緒になるのです。
奇跡的に相性の良いカップルも生まれますが、
大半は悲惨な過程をたどります。
で、教会は、
うまくいった例しか公表しませんが、
その背後には、
多くの悲惨な結婚生活が横たわっています。
苦労には強い彼女のことですから、
耐え忍びながら、
今頃は良い家庭を築いているかもしれません。
そうであれば、良いのですが。
彼女のことを想うとき、
どうしてもこの曲が、
浮かんできます。