一時期、話題になったネットカフェ難民。

最近はあまり聞きませんが、ネットカフェで暮らさざるを得ない人は今もかなりいるようです。

さて、最近見たSPAの記事で、それ以上に悲惨な現状を知りました。

それは、貸倉庫難民。

窓のない約1畳半の貸し倉庫に住む

「バイトや派遣で生計を立ててきましたが、3年前の派遣切りでアパートの家賃が払えなくなった。友人宅を転々とするも数か月で限界に……。そこで敷金・礼金の必要ない貸倉庫に住むことにしたんです」

 普段使っていないものを低価格で預かるトランクルーム。空きマンションを使った屋内型、郊外の道路沿いにある屋外型があり、どちらも窓もなく、薄い鉄板一枚で仕切る完全なる“倉庫”。本来は生活・寝泊まりが禁止されているが、利用料金の安さから住み着く人が増えているという。落合健太さん(仮名・44歳)もその一人だ。

 彼の“部屋”は東京・豊島区の雑居ビルの2階にある貸倉庫だ。広さは約1畳半、契約額は月2万円。カードキーを使いフロアに入ると、中央の狭い廊下の両脇に無機質なドアがずらりと並ぶ。ここには計50室の貸倉庫がある。

「窓がない密閉空間で、24時間電気はついている。携帯電話がなければ昼か夜かもわからない。カビとホコリの混じった臭いも酷く、とても人が住める環境じゃない。エアコンもないので夏場は蒸し風呂状態。最初の1か月は気が狂うかと思いました……でも、日雇い中心で月収10万円、年収100万円台では、ほかに行くアテもありません」

 昼は図書館や役所などの無料施設、夜は日雇い仕事で極力貸倉庫にはいないよう心がけているという落合さん。それでも仕事がない夜は、部屋で過ごすしかない。

「当然ながら台所はなく、火も使えないので自炊はできない。外食の余裕もないので、スーパーの割引惣菜や100円コンビニの値引き品しか口にしていません」


うーん、ネットカフェが天国に思える暮らしぶり。

仕事が多少つらくても、私生活が快適であれば、人は何とかやっていけるもの。

しかし、帰る家が、蒸し暑いトランクルームなどの貸倉庫では、安らぎもへったくれもありません。

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僕も、この夏の暑さの中で、倉庫での廃棄物の仕分け作業はつらいものがありましたが、家に帰れば、快適な空間があって、そこで休むことで、また働きに出られたわけです。

しかし、帰る場所が、貸倉庫の閉鎖空間では、気の毒と言うしかありません。

まあ、いつも思うのですが、家賃というモノは、生活者のネック。

この家賃を低く抑えるのが、キモとは言え、トランクルームは、やはり荷物置き場であって、人の住むところではありません。