人間をダメにするものは、いくつもありますが、
どんなに誘惑に強い人間にも効果覿面の、
悪魔の道具があります。
何だと思いますか?
以下は、悪魔の店じまい、というお話。
悪魔が店じまいをするということで、
持ってる商売道具全部を売りにかけました。
猜疑心、嫉妬、怒り、恨み、妬み、恐怖心、、
などなど恐ろしい道具ばかりです。
ある日、
その店に来て、悪魔の商売道具を物色してたお客さんが
おやっ?っと思ってある道具を、じっと見つめました。
大体の道具の値段は均一なのですが、
1つだけ、破格な値段が付けられてる商売道具があるのです。
その破格な値段が付けれてる道具は何かというと、
「失望」という名の道具でした。
そこで、お客は悪魔に問いました。
「何でこの「失望」という道具だけ、こんなに高いんだ!」
すると悪魔はニタニタと笑いながら答えました。
「怒りや恨みや嫉妬や猜疑心や恐怖心などなど、
それらの道具は全て、
人間どもにそれなりの打撃を
与えることができる代物だが、
部分的にしか打撃を与えられないところがある。」
「が、この「失望」という優れものの道具は、
一度、人間の心の中に埋め込めば、
あとはもう、内部爆発するかのように、
その人間の心の中に、
怒り、猜疑、恐怖などのあらゆる攻撃を与え、
あとは、ほっといても勝手に自滅してくれるんだ!」
僕は、 山上容疑者の犯行を知った日に、
この話を、思い出しました。
彼の味わった絶望は、いかばかりであったろう、と。
昨日は、絶望を与えることの罪について言及しましたが、
まさに山上は、その絶望という悪魔の道具に、
胸をえぐられた一人。
自分の国の首相が、
こともあろうに、
自分の家庭を破壊した組織のトップを賛美し、
どこに相談しても、何も動かない現実。
八方塞がりの中、彼は絶望の果てに、
日本中を悲しませるようなことを、
しでかしてしまったのです。
安倍元総理は、功罪両面あり、
日本国への思いが強く、
数少ない、理想を持った政治家でした。
そのうえ、実行力もあり、
外交力にも優れていました。
それだけに、
僕としても、
残念でなりません。
統一教会の被害者の相談件数が、
7月に急増したのも、
政界の中枢深く入り込んでいる組織には勝てないとする無力感から、
これまで行動を起こす気力すらなかった人たちが、
ようやく動き出したということでしょう。
失望や、無力感が、
人に与えるダメージは、
計り知れません。
僕自身も、
程度の違いこそあれ、
失望や無力感を、
散々味わってきた人間の一人です。
だからこそ、
この問題は、
見過ごすことが、
できないでいるのです。