世の中には、
孤独を楽しめる人と、
楽しめない人がいます。
孤独を楽しめない人は、
孤独によって得られる自由よりも、
寂しさのほうを、
より感じてしまうからなのかもしれません。
ただ、
考えてみて欲しいのですが、
どんなに仲の良い夫婦でも、
いずれ、
別れの時が来ます。
おしどり夫婦の相方がいなくなった時、
そのダメージは計り知れません。
愛着が強ければ強いほど、
苦しみや寂しさも、
より強くなるわけですからね。
人間ばかりではありません。
ペットとの別れもそう。
家族の一員であったワンコやニャンコ、
あるいはそれ以外のウサギでもハムスターでも、
カメなどの爬虫類でも、
そこにいた存在がいなくなった時、
その欠落感は、
その対象への愛着、
あるいは、
依存度で変わります。
仏教では、
これを、
愛別離苦、
と言います。
世の中には、
親よりも先に、
この世を去る子供もいます。
やっと授かった一人っ子が、
早逝することもあります。
僕の弟も、
生まれてすぐに、
死にました。
母体を助けるために、
予定よりも早く、
帝王切開したからだそうです。
親であれ子であれ、
夫婦であれ兄弟であれ、
他者との別れは必定です。

つまり、
人は、
究極には一人であり、
咳をしても一人、
なのです。
だからその、
一人の状態を、
楽しめるか否かは、
きわめて重要です。
人生の明暗を分けるほどに重要です。
「おひとりさま」を楽しめる人は、
それだけで、
とても自由で、
豊かなのだと、
思っています。