投資は自己責任と言われますが、

僕も分散投資していた個別株が、

300万円から200万円ほどになったときは、

ずいぶん減っちまった、と思ったものです。


その後、麻雀で言えば、回し打ちよろしく、

銘柄を入れ替えたり、

損切をしたりしながら、

回復を待ち、

プラスにまで持って行きました。


さて、今日は、虎の子の退職金を大きく減らした話。

以下は、現代ビジネスからの一部抜粋。


 稲葉さんが東電株を買ったのは2008年の12月のことです。その時(2008年12月末時点で計算)の東電株の終値は3,000円でした。  稲葉さんはそのときに退職金1500万円の内、600万円を投資し、東電株を2,000株買っていました。  計算式:600万円÷3,000円=2,000株  そして、2011年3月11日、原発事故の後に株価は急速に下がり始め、2012年11月には1株121円にまで下落し、一時的には購入時の約25分の1にまで落ち込んでいたのでした。  このとき、投資した600万円は36万3,000円にまで下がっていたことになります。  計算式:121円×2,000株=24万2,000円  その後、2012年12月の衆議院議員選挙において福島第一原発の事故を受けて稼働を停止していた原発の再稼働を政策として掲げる自民党が当時の民主党から政権を取り戻し、株価は回復の少し回復に向かい、2022年7月には500円前後で推移しています。  2022年7月29日の株価の終値は523円ですので、2012年の頃よりは回復はしましたが、3,000円から株価は6分の1近くに減ってしまっていたのでした。  このとき、もし株式を売却していたら1,046,000円となり、約500万円もの含み損を抱えている状態だったのです。

 「今後株価が下がる可能性もあり、今売却しておけば損失を避けられるけど、このまま上がるかもしれない…」「せっかくここまで持っていたのだから、ここで手放すのは勿体ないのでは…」  稲葉さんはこのように考え、株価が少し持ち直した際に売却することができませんでした。  これは投資においてはよくあることなのですが、このような時に人間は「これまでについやしていた時間やお金が勿体ない…」と、損失が出たまま売却することを勿体ないと考えてしまう傾向があります。  これを「サンクコスト効果」と言い、このケースのように損失を抱えた状態で、今後回復の見込みが無いにも拘わらず、これまで掛けてきたお金や時間を「もったいない」と思ってしまい、株式を保有し続けるような心理作用のことを言います。  結果的に、一時的に900円台にまで回復はしたものの、再び現在のように500円台まで下落してしまっています。  もしそのときに売却していれば損失も1/3程度に抑えることはできたのですが、結果的には500円前後にまで下落する現在でも持ち続けているのです。  このように投資においては「サンクコスト効果」のような心理が働きやすく、今回のケースのように株価が下落し含み損を抱えているような状態においては、人間は合理的とは言えない決断をしてしまうことがよくあります。

うーん、 サンクコストと言えば、映画などもそう。

つまらない映画だと思ったら、

損切りして途中で見るのをやめて出てくるほうが良い、と。

それを、せっかくお金を払たのだからと、

最後まで見るのは時間の無駄。

これは、行動経済学の本などで、例として語られますね。


人間は、事程左様に、損をしたくない生き物。

でも、損切ができないと、

株式市場では生き残れません。

IMG20220916153849

ついでに言うと、

人生にも、損切は必要。


カルト宗教なども、

間違いに気づいたら、

損切りしたほうが良い。


今までたくさんのお金を使ったのだから、

人生の大半の時間を投入したのだから、

去りがたい人間関係があるから、など、

未練たらたらだと、

カルトの損切すら、できなくなります。


人生でも投資でも、

決断力のない愚図はダメだということ。

足踏みしたまま人生終了、です。