ツァラトゥストラはこう言った、はニーチェの作品ですが、

綺麗ごとを言ってもしょうがない、と開き直ったのは話題の人。

あらかじめ用意された能面のようなカエル顔とは違い、

そこには、人間、が、いた。


何の話やねん、と思われたかもしれませんが、

先日、とぼけ通した記者会見をした田中会長が、

身内の会議では、人間の顔を見せたということ。


僕は二十代の半ばに、

統一教会で集団生活をしていたので、

そこでの生活がどんなものかは、

身を持って体験しています。


何をするにも
報告連絡相談、で

アベルにお伺いを立てるという、

主体性のない生活。


いや、

その主体性こそがサタンだとされ、

堕落的思考だ
と糾弾される。


さて、以下は、そのカエル顔の田中会長の教団内での言葉。


「この場で綺麗事言ってもしょうがないので、私としては皆様方に通ずる言葉で、ある程度のことは申し上げたいと思っております。もし失言・暴言があったとしたら、全部、澤田局長の責任にさせていただいて(笑)、皆様方と向き合う時間にしたいと思います」

司会役を務める澤田拓也総務局長から促されて登場した田中富広・旧統一教会会長(66)は、そう語り始めた。過去2回の会見(7月11日、8月10日)とはまるで違い、その語り口は感情豊かだ。 安倍晋三元首相銃撃事件から40日が過ぎた8月19日、世界平和統一家庭連合(以下、旧統一教会)は全国の公職者に向けて「特別ネット会議」を開催。

「公職者とは、全国各地にある教団支部の現場責任者クラスを指し、一般信徒がこの会議を見ることはできませんでした。今回のネット会議は、事前に現場から吸い上げた信徒たちの疑問や指摘に対し、本部のトップが答えることを目的として開かれた。霊感商法や献金問題について、信徒たちは率直に質問をぶつけました。しかしそれに対する本部の幹部たちの回答は、ほとんどが曖昧なものだった。教団の変革を期待する信徒たちからすれば、到底、納得できる内容ではありませんでした」(会議を視聴した信者) 田中富広会長(66)は、1時間20分に及ぶ会議の大トリとして登場。会見では教団側の主張を滔々と述べていた会長だが、身内に向けた会議では、驚きの「本音」を次々と暴露した。 まずはじめに強い警戒心を示したのは、8月に政府が立ち上げた「旧統一教会問題関係省庁連絡会議」の存在だ。 「いわゆる被害者の駆け込みですね。こういうものを国が準備しているということは、教団にとって向き合ったことがない未曽有の危機だと私は感じています。私が反対弁護士だったら、いま集まってきているすべての被害を全部この9月中に、この連絡協議会に向かって全部飛び込ませますね。そして、全国からあがってくる相談内容から、本当にこれは問題だというものを取り上げて、発表させる。 こちらに返金要求をしてくるような方々は、問題はないと思います。問題はないと言ったら失礼ですけども、まだ対応はできます。でも、こちらに最初から向き合うこともなく、まっすぐに被害弁連のほうに走った者たちは我々も気づいていない。どんな問題が噴き出てくるかわからない。そのぐらい緊張感走る危機意識が末端までないと、本当にどこからサタンが入ってくるかわからない」 続いて会長が取り上げたのは、世間からの批判が強い「霊感商法問題」である。 「私がこの前、第2回記者会見で『当法人は霊感商法をかつても今もやっていない』と。これに対しショックを受けた食口(シック、教会員)たちから、会長宛に何通か手紙が来ました。『私やってました』『ちゃんと霊感商法やってたじゃないですか』というメッセージがありました」 それらの疑問の声を受け、会長は教団が抱える事情を赤裸々に明かした。 「いわゆる霊感商法、これが信徒たちによって行われていたことは(裁判で)認められていますし、敗訴しています。ただし、“教会自体”が霊感商法はやっていないということは、一貫した私たちの主張であり、また裁判でもずっと続けられてきております。もし私が『教会は霊感商法をやっていました』と言った瞬間に、今までの裁判が全部ひっくり返ります。それぐらい大きなことです。 霊感商法そのものを法人がやったかと問われたら『やってなかった』としか言えない。ただ、信徒たちの行き過ぎた行動、トーク、色んなことを通じながら被害と思われる内容を感じ取った方々もおられるので、そこに対して真摯に私たちは向き合っていかなければいけない」


ううーん、内部における会議では、

かなり本音で話しています。


やってなかった、

としか言えない立場の、

苦しみ。


洗脳によって植え付けられた、

信者としてのあるべき姿と、

葛藤に苦しむ本人の本音の部分が、

絶えず交錯する、

矛盾に満ちた信仰生活。


今回は、

山上容疑者の行動を縁として浮かび上がった、

教団とその信者の実態ですが、

数多くのカルト教団内部では、

似たり寄ったりの葛藤が繰り広げられています。


カルト教団の特質は、

サタンを多用すること。

つまり、サタンという言葉を、

都合よく利用するということ。


スピリチュアリズムをまともに学んだ者からすれば、

それがいかに子供騙しの、

信者を操る手口かということがわかるのですが、

どの教団であれ、教え、というベースから、

立ち上がってくる知識内で思考していると、

自分の立ち位置がわからず、

この、サタンという言葉に過剰反応してしまいます。

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結論を言うと、

サタンという言葉を使用して、

相手を操ろうとする、

その人間こそがサタンである


ということ、

です。