武市半平太をはじめとした土佐勤皇党の面々から見たら、

坂本龍馬は裏切り者に見えたでしょうね。

思想信条に心酔した人間は血気盛んですから、

土佐勤皇党の中には、

龍馬を殺したいほど憎んだ者も、

いたかもしれません。 


坂本龍馬は器が大きいので、

重箱の隅しか見えていない人間からは、

理解の外。


武市半平太は、

脱藩した龍馬を苦々しく思っていたかもしれませんが、

同時に信頼も寄せていたように思います。


さて、今日は、幕末の話ではなく、

人間がいかに頑固であるか、ということ。


これを書いている僕も、

相当に頑固かもしれず、

自分も含めて人間というものは、

一度信じた思想信条はそうそう変えられないし、

ましてやそれが生死をも握る宗教であれば、

なおさらのこと。


そのことを十分わかった上で、

自分のことを話すと、

父親が世界救世教という宗教の熱心な信者で、

その薫陶を受けて育った僕は、

そこの教祖である岡田茂吉こそが救世主であると、

素直に信じて育ちました。


その後、思春期になり、様々な疑問が生じ、

二十代の半ばで統一原理に触れ、

善悪を明確に説明し切ったその教えに魅了され、専従生活へ。


約2年間の統一教会での集団生活から逃げ出し、

廃人のような引きこもり生活へ。


その後、アルバイトをしながら細々と暮らし、

35歳のときに光体験をし、幸福の科学へ。


そして、その17年半後、

その幸福の科学も、自らの意思で退会、

という流れの中で感じたことは、

どの団体にいた時も、

それなりの神体験というか、

神秘体験があったということ。


特に、統一教会のような、

過酷な生活の中においては、

そうした体験は起こりやすい、と。


その理由は、

絶えず極限状態に近いような状況に追い込まれているため、

脳がそのような反応をし易いのではないかと、

僕なりには推測しています。


しかし、僕自身の体験から言えるのは、

地球上のどの宗教団体においても、

少なからず、奇跡といえるような現象は起こっているはずだし、

霊的体験をしている人も多いはず。

そしてそうした体験をした人は、

信仰心が強化され、

ますます熱心になっていく傾向があります。


そして、一度固く信じたものは、

それが信仰であれ、思想信条であれ、

なかなかそれが変わることはありません。


パソコンなどで、

インターネット体験をしている人ならわかるように、

ネットにおいてさえ、

ユーザー好みの情報を提供してきますよね。

あなたが欲しい情報はこれでしょ、みたいな。

ましてや人間内の思考や感情であれば、

自分好みの情報のみを取りに行くのは自然な流れ。


その理由は、

人間には自己保存の欲求と、

自己整合性を取ろうという、

無意識の操作が入るから。


どれほど説得しても、

信者が耳を貸さないのは、

ある意味当然のこと、なのです。

彼らは、

自分の見たい現実しか

見ていない、


のですからね。


昨日紹介した動画の中で、

あの女性が言っていたこと。

人生は長くてもたかだか100年だが、

霊界は永遠である、と。

その永遠の世界である霊界で、

勝利した人生を送るために、

この世がある、と。

だからどんな苦労も、

耐えられる、と。

なぜならこの苦労は、

地上という限定した世界のものであり、

自分たちには、

霊界という永遠の素晴らしい世界が待っている、と。


それを確信している信者は、

今のどんな苦労も、

乗り越えていこうとします。

それは一過性のものであり、

自分の目指すものは永遠の世界、だから。

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それともう一つ。

たとえ一過性のこの世の生活であったとしても、

これまで自分が信じてきたものが嘘であるのは耐えられない、

という気持ち。


原理というものを信じるがゆえに、

すべてを犠牲にして歩んできた自分の人生が、

間違っていたなどとは思いたくもない、

という強い感情。


この感情に突き動かされて、

血眼になって自分に都合のいい情報だけを探すし、

教会に行けば同じ仲間がいて、

やっぱり自分のやってきたことは正しいのだ、

と安心する。


そして、またビデオを見せられ、

そこには、トランプ元大統領や、

今も現役の共和党の有力者たちが、

自分たちの総裁をたたえている、と。

これこそが、

自分たちが正しい証明ではないか、と。


そのようにして、

揺れる心を強化し慰めながら、

不安と希望と悔恨と自己正当化などの、

有象無象の感情に翻弄される、と。


そうした信者のどこに、

心の安らぎがあるのでしょう。