安倍さんを襲った男が単独犯なのか、

背後に何者かがいるのかは、

今後の捜査に任せるとして、

男の狙った相手がよりによって、

安倍元総理であっただけに、

カルト問題の根の深さが、

いやがうえにも世間に晒されることとなりました。


世界救世教、統一教会、幸福の科学、と、

僕個人だけでも、それだけの団体を経験し、

今はまったくどこの組織にも帰依しておらず、

それでいて、神への信仰心は、

今のほうがあるという事実。


生き神様や組織、への帰依ではなく、

宇宙法則としての神への帰依、が、僕の信仰です。


さて、僕自身も、統一教会の教会長から、

実家の売却を打診されたことがあります。


当時の僕は、原理に心酔し、

文鮮明を再臨主として疑うことのない立場でしたから、

先祖がどうのこうのと脅されるようなことはなく、

み旨成就のために必要だからとの強い説得をされたのです。


しかし、父母の住む家を売るということは、

その後、親はどこに住んだらいいのですか、と訊くと、

坂田ホームチャーチに居候すればよい、と言われました。


坂田ホームチャーチとは、

祝福家庭が自宅を開放している家の教会で、

板橋区の大山にありました。


教会長は僕の熱心な信仰心にかけて、

無理なお願いをしてきたのです。


僕は、苦しみました。

確かに、お父様の気持ちにはこたえたいが、

しかし、実の親の家を売るということは、

親を説得する必要があります。


僕の親は、びっくりするほど、僕に寛容であり、

僕の言うことは大半は受け入れてくれました。

しかしさすがに、家を売るということは、

これまでの要求とはレベルが一段も二段も上です。


結果から言うと、実家の売却の話は消えました。

僕自身が、それだけはできない、と思ったのです。

教会長も、それ以上の説得はありませんでした。


すでに僕は、父を説得して、

父の退職金のほぼすべて、

1000万円近い金額を献金させていたのです。


もうそれ以上のことを、

親にさせるわけには行かない、

との思いが勝りました。


そのときの僕の苦しみ、

自分は、天情よりも人情を取ってしまったとの思いは、

しばらくは消えませんでした。


天情とは、統一教会の造語で、

天の情に立つということ。

これは、人情よりも、上位概念です。


親孝行は人情、

神のため、

まことのお父様のために尽くすのが天情、です。


統一教会時代は、

そのような葛藤の連続。

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そして肉体は、

慢性的な睡眠不足から、

いつも疲れていて、

まともな判断力が低下していました。


山上容疑者が安倍さんを狙うに至ったのには、

違和感がありすぎますが、

彼の感情を類推すると、

すべての不幸の原点に統一教会があり、

そこに大きく関わっていたと思い込んだ安倍さんを憎むことでしか、

彼は生きてこれなかったのかもしれません。


最初は、教団の人間、そして、安倍さんへと、

憎む対象に飛躍があるものの、

彼を活かし続けていたのは、他者への憎しみ。


憎しみからは何も生まれないどころか、

新たな悲劇を誘発します。


しかし、世の中には、

憎み続けることで、

かろうじて命をつないでいる人たちが、

一定数いるような気がしてなりません。