昨日の記事の60代の女性は、キリスト教を捨て、神はいないとすることで自由になった話でした。

ただ、その自由は、まだ苦しみの中にあり、煩悶は続いているようです。

今日取り上げる女性は、さらに高齢の74歳。

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ミツコ(みつこ)
1946年生まれ。牧師。8人きょうだいの5番目として牧師家庭に育ち、自身も牧師を志す。神学系の大学を卒業後、同じく牧師の夫と結婚。夫婦二人三脚で47年間教会を運営。その傍ら、娘4人を育て、孫が16人。長年闘病していた夫を2016年に見送る。現在も協力牧師として、週2回教会につとめ、日曜礼拝で説教を行うことも。

こちらの本も、図書館リクエストで、借りた本で、人気があるらしく、予約者がいるようなので、すぐに読んで返しました。

昨日取り上げた、野原さんとは、まさに、好対照の人です。 

どちらもプロテスタント。

一人は棄教し、一人は継続。

こちらの女性は、クリスチャンとしての生活に幸福を見出しています。

どちらが良いとか、正しいとかいうつもりはありません。

7万円の年金で質素に暮らしながらも、幸せを感じているようなので、それは何より。

まさに清貧の暮らしぶりですが、どうしても献金ということがあるため、その分は、仕事をすることで収入を得ているようです。

つまり、7万円の年金だけで暮らしているわけではないのですね。

健康のためにも、仕事をしていることに喜びを見出しているようなので、この人の清貧暮らしには、見習うべきものがあると感じました。

一方、クリスチャンを辞めた野原さんのほうは、自由にはなったものの今は苦しみのただ中ですが、今は呪いの対象でしかない過去が、あの過去があったから今の自分がある、というレベルにまで、昇華できると、また、違った心境になっているでしょうね。

その時点で、両者を比べて見ると、野原さんのほうが、ミツコさんよりも、懐の深い、複眼の持てる、器の大きな人格になっている可能性もあります。

そのような、永遠の旅人としての視点で見ると、今の不幸、というか、悲惨な状況も、また恵みに思えてきて、そのときは、今の神観というか、神はいないとする今の認識も、また変わっているかもしれません。