定年後も、住宅ローンが残っている人、というのは、なかなか、というか、かなり大変です。

僕自身も、住宅ローンは、あと7年と数か月ほどあり、自分の年齢を考えると、寒いものがあります。 

去年の年末に、折り返し地点を過ぎました、けど。

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さて、そんな僕よりも、さらに厳しい状況の人を見つけました。

65歳まで嘱託として勤務できるものの、子どもの教育費があと2年半、住宅ローンの完済まで15年ということから、老後の暮らしが不安とのこと。

▼相談者

ふったさん(仮名)
男性/会社員/59歳
東京/持ち家(マンション)

▼家族構成

妻(58歳)、子ども(20代)、ペット

▼相談内容

住宅ローンと子どもの学費が重なったため、貯蓄が少なく老後が不安です。リタイア後の家計を考えると、住宅ローンを払い続けながら自宅マンションでの生活を継続するか、母親が暮らす遠方にある実家に戻るか(ローンなし。築40年以上)迷っています。

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▼家計データ補足

(1)家族について
妻はパートで65歳くらいまでは働く予定。子どもは6年制大学を卒業し留学中、あと2年半は学生のため仕送り8万円/月が必要。

単発的にものを送ったりすることもある(月1万円程度)。2年半の留学後のことは、現時点ではまったく不明(日本へ帰国するか海外で就職)。

(2)現在住んでいる住居について
購入時の物件の状況:新築
借り入れ時期:2000年
物件価格:3400万円
頭金:250万円
ローン残高:1900万円
借入期間:35年
金利のタイプ:固定金利3.5%
毎月の返済額:13万5000円
固定資産税:11万5000円

(3)今後の住居について
妻は自宅に住み続けることを希望している。子どもの将来が見えていないので、就職などを考えると首都圏に住み続けた方がいいのかとも思う。

・自宅を売却し地方の実家へUターンする場合
自宅の評価額は世間相場から推測すると、売却なら2700~2900万円くらい、賃貸なら12~14万円ほどではないか(不動産会社に確認したことはない)。遠方の築40年の実家は、母の預金から200~300万円の予算でリフォームまたはメンテナンスをする予定。

・自宅に引き続き住み続ける場合
母を自宅へ引き取り、地方の実家を売却(500~700万円と予想)することも検討中。同居した場合は母の年金から5~7万円/月を支援してもらえる。

(4)加入している保険について
・本人/医療保険(65歳まで)=毎月の保険料1万4000円(※保険を見直ししている)
・妻/医療保険(60歳まで)=毎月の保険料1万6000円(※保険を見直ししている)

(5)年金について
・本人:64歳~123万5000円/年、65歳~199万1000円/年
・妻:62歳~42万円/年、65歳~76万9000円/年

(6)定年後の働き方について
今年定年になる。退職金は1200万円くらい。その後は65歳まで嘱託として働く予定だが収入は半減(月給20万円、年間賞与30万円ほど)する。

(7)ボーナスの主な使い道について
子どもの学費(私立で年間250万円ほど支払い)※不足分は給料から補充や奨学金利用

▼FP深野康彦の3つのアドバイス

アドバイス1:75歳まで続く住宅ローンの負担が大きい
アドバイス2:まずは住宅ローンと医療保険の見直しを
アドバイス3:地方の実家は売却し、お母さまとの同居が最善の対策



うーん、ペット代の5万円が、何気に家計を圧迫していますが、それは、特別会計なのでしょうかねえ。

ペットを飼ってはいけないとまでは言いませんが、自分の経済力を視野に入れて飼わないと、ペットにも、いずれしわ寄せが行くような気がします。

何でもまず、自分を見つめ直すことから、始まります。

身の丈暮らしが一番ですからね。