かつて、死んだ目をした後輩に会社員として生きることが苦しいと、相談されたことがあります。

彼の愚痴は、以下の二つ。

 仕事がつらい、と。

でも、女房子供を食わせなくちゃならない、と。

社会に出てから悩むようになった彼に、会社を辞めろとは言えませんでした。

独り者だったら、辞めろ、と言ったと思います。

澱んだ水の中で生きるよりも会社辞めたほうが良くね、とね。

でも、妻子がいる人には、言えません。

さりとて、我慢して生きろ、とも、言えませんでした。

彼の愚痴を聴いているうちに、浮かんだ曲がありました。




どうして貴重な時間を差し出さなくちゃいけないんだ、僕が生きていても死んでいても関係ない奴らに。

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この後輩は、僕が転職をしたいくつもの会社のうちの一つで、一緒に働いていたのですが、僕のほうでは、そう親しいとは思っていなかったのですよ。

でも、そんな僕に泣き言を言ってきたのは、僕ならば話を聞いてくれると思ったからなのかもしれません。

あるいは、僕ならば、会社にチクらない、つまり、会社人間ではないと、思ったからなのかもしれません。

まあ、いつ辞めてもいいみたいな態度で働いていたからかもしれません。

そんなところを嗅ぎつけて、この人になら、少し相談してもいいかも、と、思ったのかもしれません。

まあ、結果から言うと、大した相談相手にはなれなかったのですが。