住宅ローンは、僕自身、60歳を過ぎた今も、払い続けていますが、世間でよく言われているのが、定年退職までには、完済しておきましょうと言う、アドバイス。
まあ、これは、まったくその通りだとは思いますが、僕の場合は、親の介護のバリアフリー化のための建て替えだったし、今現在、僕自身もその住宅の恩恵を受けているので、まったく後悔などはありません。
僕の場合、住宅ローンの返済額も、6万円台と、何とか支払い可能な範囲であるのも、ありがたい点。
久しぶりに読んだSPAで、大変ショッキングな記事を見たので、紹介します。
景気悪化で年収が大幅減。ローン地獄に苦しむ毎日
収入に見合ったローンを組むのは不動産購入の鉄則。だが、いつまでも期待する年収が得られるとは限らない。製造業界で働く吉田正雄さん(仮名・56歳)は17年前、3人目の子供の誕生を機に川崎市で3LDK新築マンションを4000万円で購入した。
「35年フルローンを組んだら、返済額は月15万円ほどに。『こんなに高いの?』とは思いましたが、当時は年収も800万円はあったし、『家族5人で住むなら、家賃も15万円はかかるはずだし、今後はさらに給料も上がるし』と楽観的な見通しのもと、購入に踏み切ったんです。ただし、当時の金利は約2.9%。固定で借りてしまったことはいくら後悔してもし足りません……」
その後、そんな吉田さんのライフプランは見事に裏切られる。
「リーマンショック後、給料が激減し、800万円あった年収が600万円ほどになりました。さらに子供たちが私立校に進学し、教育費もかさむことに。築年数を重ねるごとに、マンションの管理費や修繕積立金、駐車場代が値上がりし、毎月の諸費用を合わせた支払いは月20万円に上っています。購入当初はこれら諸経費をまったく考慮してなかったので、今となってはかなりの負担となり、家計を圧迫しています」
家の売却やローンの借り換えも検討はしたが、打開策は見当たらない。そこで住宅ローンを補填するため、吉田さんは仕事終わりや土日にガテン系の派遣バイトを始めるようになったという。
「現在は週7日で毎日深夜の清掃スタッフやイベント設営などのバイトを入れ、本業以外におよそ年間150万円稼いでいます。生活も徹底的に切り詰め、自分の小遣いはほぼゼロ。外食や趣味もやめて、今はもっぱら住宅ローンの返済に充てています。最近は子供もやっと大きくなってきたので、妻にも事務のパートに出てもらい、月5万円ほど稼いでもらえるようになってます」
ここまでのローン地獄に陥るとは完全に誤算だという吉田さん。彼は己の決断をこう振り返る。
「実は僕がローンを組んだのは、あのスルガ銀行なんです。すごく押しの強い営業マンだったことを覚えています。当時の僕は39歳でローンを組めるギリギリの年齢だったし、頭金もなかったので、『貸してくれるならどこでもいい』という心境でした。また、金利の仕組みも勉強せず、銀行の営業マンに言われる通りに購入した自分の甘さも反省しています」
ローン返済は現在、折り返し地点。「金利についてはもっと勉強してもよかったとは思いますが、ここまで破綻せずになんとかやってこられたので自分の家選びは100点満点で10点くらいですかね」と自己採点する吉田さん。その肩の荷が軽くなるのはまだまだ先である。
うーん、 今56歳で、あと18年も、今のペースで働き続けるのは、まさに地獄。
今現在、すでに青息吐息状態で、いつ過労死してもおかしくはない状態。
小遣いゼロで、働くマシーンのようになってしまった50代の男性。
そうまでして得たマンションの間取りというのが、以下のもの。

こんなもののために、と言っては語弊がありますが、人生そのものが棄損されたら、何のために生きているのか、わからなくなるというもの。
56歳と言えば、僕が体力の急激な衰えを痛感したのが、その年齢でした。
その後、僕は減速し、ちょうど親の介護も始まったので、定年前に退職。
今回の話は、まさに、住宅ローンは一つ間違えると、取り返しのつかないことになる典型的な例、だと思います。
これから、家を買うことを検討している人は、参考になるのではないでしょうか。
月いくらだったら返せるか、をもとに購入できる物件を検討することから始めなければいけないのに、買えそうだからと買ってしまったように見えます。それに60歳までに返すは出来れば守ったほうが賢明でしょうね。健康で働けるかどうかわからないし、病気にでもなればそこにお金は必要になります。きつい言い方ですが、家族を巻き込む借金地獄に陥りかねません。夢のマイホームの為に、是非とも堅実な設計をするように、これからの方にはアドバイスしたいですね。