最初から節約が上手な人というのは、おそらく、いないのではないでしょうか。

必要に迫られて、とか、何かのきっかけがあって、節約せざるを得なくなり、その結果として、節約が上手になる、というのが、一般的ではないかと思います。

あるじゃんで見た、41歳女性が、3000万円の住宅ローンを組んだ話が、身につまされました。

どこにそれを感じたのかと言うと、僕自身、一度、マンション購入で35年ローンを組んでおり、完済時の年齢が75歳だったという経験があります。

当時、幸福の科学という、大変お金のかかる宗教団体の活動会員をしていましたから、そちらの支出が半端なく、繰り上げ返済どころではありませんでした。

しかし、さすがに75歳までの住宅ローンに、危機感を覚え、2回、繰り上げ返済をしました。

まあ、マンションのローン返済中に、父が倒れ、自宅介護が必要になって、マンションを売却して、実家に戻り、その実家も建て替えて今に至っているわけですが、マンションの時も、建て替えた自宅に住む今も、ずっと、住宅ローンを支払っていて、まあ、言ってみれば、住宅ローン漬けの日々なわけですよ。

さて、僕のことはさておき、その女性の収支は、以下の通り。


20200206-00022464-argent-001-1-view

▼相談者

すなやまさん(仮名)
女性/会社員/41歳
関西/借家

▼家族構成

一人暮らし、犬と猫数匹

▼相談内容

お金を使うのが好きで、あればあるだけ使ってしまいます。精神的な不安定さや自分への甘さがあり、転職や引っ越しを繰り返し、そのたびに貯金をゼロにしてきました。ようやく貯金ができるようになったのは、収入が増えたここ4年ほどです。

この度、身の丈に合わない住宅を購入してしまい、今更ながら今後が不安になりました。今後転職の可能性もあります。また年齢的にも夜勤ができるのはあと長くて10年ちょっとだと思っています。そうなると、年収は200万円程度下がります。

すすめられるまま変動でローンを組んでしまったことも、注文住宅でトータルいくらくらいかかってしまうのか、まだ見通せないことも不安です。

家計簿はつけていますが、予算管理はできていません。今こそ貯めなければと焦っているのに、何か欲しいと思えば我慢がきかず購入してしまい、自己嫌悪に陥ることの繰り返しです。

結婚せず今後も一人で生きていく予定です。身体が動く限り働いていくしかないと思っています。

NISAを検討していますが、何の知識もないまま始めていいものなのか、また、保険もこのままでいいのか、もっと保障や貯蓄型のものを検討した方がいいのか迷っています。よろしくお願いいたします。

▼家計収支データ補足

(1)購入した住宅について
当初の予算は土地1200万円、建物1800万円だったが、400万円くらいオーバーしそう。住宅ローンは借入額3000万円、借入期間34年、金利は1.2%(団信付き)になる予定。

(2)定年と退職金について
勤務先の定年は60歳。定年延長は相談次第。

(3)クルマについて
クルマは必須地域のため、今後も10年ごとに買い替え発生。基本的には軽自動車を乗り継ぐ。

(4)加入保険について
・本人/医療共済(入院1万円、手術10万円)=毎月の保険料3000円

(5)ペット費用の内訳
猫砂5000円、ペットシート3000円、餌やおやつ・おもちゃに2万5000円、犬トリミング5000円、犬の持病にサプリメントと薬1万2000円

(6)ボーナスの主な使いみちについて
・ペット保険の保険料/12万円(犬5万円、猫7万円。今後も年齢が上がるごとに約1万円アップ。見直しも考えているが、今まで犬の病気や猫が大けがをした際に助けたので迷っている)
・旅行や大きな買い物/10万円
・犬猫の医療費/5万円(各種予防接種)
・残りは貯蓄


うーん、節約とは無縁の人のパターンとして、残ったお金を貯蓄する、というのがありますが、これが節約癖がつくと、逆になって、まず貯蓄をして、残ったお金で生活するようになりますよね。

で、FPは、なんて言っているのかと言うと、以下の回答。


アドバイス1:削らなくていいがこれ以上は増やさない
アドバイス2:自己資金200万円を出して借入額を抑える
アドバイス3:繰上返済より貯蓄アップを優先


うーん、FPも、あまり厳しいことは言っていませんが、ペットにかかる費用は、ある意味未知数だと、僕は思っています。

たとえば、僕の年上の友人でもあるタクシードライバーさんなどは、現在犬を4匹飼っていますが、そのうちの高齢になっているチワワのちなみちゃんなどは、酸素ハウスが必要になり、そのレンタル費用だけで、月に1万5000円です。

レンタルだと、長生きするほどお金もかさむということで、購入に踏み切ったそうです。

一度購入すれば、ほかの犬の時も使えるし、と、言っていました。

ペットは、予想外にお金がかかるようですが、もはや家族の一員なので、特別会計にしている人が多いのかもしれません。

この41歳女性も、にゃんこやわんこは、家族なのだと思います。

だからあえて、FPも、そこにはメスを入れなかったのかな、と、僕は推測しています。