僕の友人で、投資信託である程度の利益を出した人がいます。

今は年金生活で、その年金もそう多くはないようですが、10年以上コツコツと毎月投資信託のお金を口座から積み上げたおかげで、助かったと言っていました。

彼がやっていたのは、さわかみ投信。

2006年ごろから始めて、2017年の初めまでやっていたようです。

金額は、毎月1万円。

これが、毎月彼の給料振り込みの口座から引き落とされていたようです。

途中、積み立てた金額よりも、だいぶ少なくなっていたそうですが、投資だと思い放っておいて、そして去年、解約したそうです。

総投資金額が130万円ほどで、解約したときに彼の口座に戻されたお金が210万円弱。

これは、信託報酬を除いての戻し金なので、利益は80万円。

2割が税金で持って行かれても、64万円の純利益です。

これは、素晴らしい投資成績だと言えるでしょうね。

で、彼に、もう投資信託はやらないのかと訊いたら、今始めるのは損だ、とのこと。

彼が投信を始めたのはリーマンショック前。

なるほど、確かに、途中で、積み立てた金額よりもだいぶ少ないと、くじけそうになったこともあったのは頷けます。

しかし、そのまま放置しておいたおかげで、利益が出たわけですね。

彼にとっての、64万円の純利益は、大きかったようです。

彼が言うには、この1,2年で投信を始めた人は、高いときに始めているから、この後の未来は暗い、そうです。

まあ、普通に考えても、東京オリンピックの後の景気の冷え込みは予想できますから、株価もそれに連動して下がれば、投信も、もろに影響を受けます。

彼は、もう手仕舞いしているので、この後株が上がろうが下がろうが知ったことではない、そうです。

僕自身、株をやっていますが、株の場合は、自分でハンドルを握って運転しているようなものです。事故をしても、それは自己責任とあきらめもつきます。

しかし投信は、他人が握るハンドルの車に乗っているようなもの。その他人が、事故を起こしても、その車に乗ったあんたが悪いのよ、でおしまいです。

ただですねえ、老後資金が減るのはしんどいのですよ。

だって、コツコツ積み立てているその投信のお金は、やりたくもない仕事をやったりした労働報酬から出ているわけですよ。

僕は自分が株をやっていますが、滅多なことでは人に勧めません。株で勝つ人ばかりではないからです。

ましてや、老後が近い人には、株の話などしません。30代とか40代で、将来の投資を考えている人で、興味がある人には、多少、株の話をするくらいですね。

投資は自己責任とはよく言ったもので、他人が運転する車(投資信託)を、これから始めようとする人がいたら、よく考えてからやるように、とは言いますね。