昨日、川越の社会保険事務所に行き、母の年金の支給停止手続きをしてきました。6月にもらえる年金が最後の支給ということになりました。

さて、その年金ですが、ときどき、8050問題、という言葉を聞きます。つまりこれは、80代の親が50代の子供を養っているという話です。

これ以外には、7040問題があります。70代の親が40代の子供を養う。つまり、親の年金が、主たる収入源であり、それに依存する息子、娘が、かなりの数いる、という現実です。

万引き家族という映画も、ばあさまの年金に家族が縋り付き、足りない分を万引きで補うという話のようです。まだ見ていないので、テレビで得た情報でしかないのですが、これはかなり、現代社会の世相をとらえていると言えるかもしれません。

さて、僕は昨日社会保険事務所で手続きを終え、一区切りしたついでに、担当の職員に、親が死んだ後も年金をもらい続ける子供はいるのですかと訊きました。

まああまり、率直には答えてくれなかったのですが、払い過ぎた年金はあとで返してもらうことになる、とは言っていましたね。

働かない娘が、親の死後も届け出をせず、年金をもらい続けていた話は、まだ記憶に新しいのですが、親の年金に頼り切っている子供は、いずれ親の死後に、新たなる現実に直面します。

子供のほうも60代になっていれば、自分自身の年金が目の前にありますから、あまり問題にはならないでしょう。

やはり、50代は、まだ自分の年金までには少し距離があるし、40代では、なおさらでしょう。

どうしたって、世間に放り出されて、いずれかの市場に自らを投げ出し、額に汗して働かねばなりません。

それまで働いた経験や資格があれば、何とかなるでしょうが、それでも、親の介護などで、数年のブランクがあるだけでもきついのです。ミッシングワーカーと言うやつですね。

ましてや、働かずに親の年金に依存してきた息子や娘が、そのまま生活保護に移行できる保証はありません。

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運良く、親身になって助けてくれる人がいれば、生活保護に滑り込むこともできるかもしれませんが、窮して途方にくれる人のほうが多いでしょう。

自分の足で立ち、自分の口を養うくらいの能力は、身につけておかなければなりませんね。