今日は、父の墓の掃除に行ったのですが、その前に、フォルクス青梅店でランチを食べていたときのことです。

僕のすぐ後に、数人の障害者が、介護の人に付き添われてはいってきました。車椅子の人も何人かいました。

今、日本はいろいろ問題もありますが、障害のある方でも、それなりに楽しい日々を送っているように見受けられます。

僕がそう思ったのは、重度の障害を負っていた伯父のことが思いだされたからです。

伯父は、長男で、本来父の実家の跡継ぎでしたが、障害があったために、跡継ぎにはなれず、暗い部屋で、ほぼ一日中を過ごしていたようでした。

僕が幼い頃に父の実家に行くと、その伯父は、家の北側の便所の横の日当たりのよくない部屋で、寝ていました。

非常に暗い雰囲気で、子供の僕には怖かったのを覚えています。

ろくに話もできず、よだれをたらし、食事のときなどは、他の兄弟から注意されたりしていました。

そう足繁く、父の実家に行っていたわけではありませんが、僕の目に映る伯父は、絶えず陰鬱で、暗く、見るからに不幸そうでした。

もしその伯父が、今、生きていたら、手厚い介護を受けられたはずです。

当時は、障害のある人を、あまり人目にさらさないようにしている雰囲気がありました。

国も、なかなか福祉にまで手が回らなかった時期なのかもしれません。

ほとんど家から出ることもなく、暗い部屋で過ごしていた伯父の人生は、どのようなものだったのだろうと思い、少し考えてしまいました。

すぐに父の墓に行く気になれず、フォルクスを出たあと、横田基地方面に向かいました。

横田基地は、父が定年まで勤めていた場所で、僕にとっても少しは思い出があります。父は、その伯父に比べれば、幸せな人生だったと思います。

しかし、人の幸不幸は、簡単には決められませんし、論じるべきでもないでしょう。

ただただ厳かな気持ちになり、墓に行き、掃除をしました。

平日の昼下がりに、一人、墓参りができる自由を感謝しました。

お盆ではないので、人はいなくて、静かでした。

ただ、陽射しだけが、やけに強かったです。