昨日、友人Oと待ち合わせて、町内の湖に桜を見に行きました。

残念ながら、まだ桜はつぼみ状態で、満開までは間がありそうでした。平日でも、子供が春休みの時期のため、子連れで遊びに来ている人もいました。

それ以外では、釣り人たちが糸を垂れていました。

僕たちは、湖の近くの山に登り、その中腹の休憩所でコンビニで買ったおにぎりを食べ、話をしました。

Oが言うには、「非正規が世間では騒がれているが、それ以上に悲惨な人たちがいる」とのことでした。彼の家の近所に住む30代の若者は朝6時頃に近所の職場に自転車で行き、帰ってくるのは夜の11時頃だそうです。

そのような毎日を過ごし、休みは日曜日だけ。また、そのような零細企業では、正社員であっても、厚生年金にすら入っていない人もいるらしいのです。

そうした会社は埼玉県でもかなりあるらしく、そのような職場で働く人たちは、定年後も、もらえる年金は極めて少ないと言います。

なるほど、と思い彼の話を聞いていました。彼とは、一度都内の同じ会社で働いていたこともあり、「俺たちはお互いに恵まれている」と言い合いました。

僕の場合は、転職が多かったのですが、35歳からは安定し、都内の総合ビル管理会社に9年、ビジネスホテルに11年勤務し、それだけで20年以上の、厚生年金支払い期間があります。

それ以前にも、米軍横田基地や不動産会社などで働いていたこともあり、当然厚生年金の支払いはありました。そのような僕ですら、年金受け取り予想額は少ないものです。

しかし、さらに零細な企業に勤める人たちのことを思うと、自分は恵まれていると思わざるを得ません。

昨日は平日の火曜日で、サラリーマンであれば、当然働いている日です。そうした平日の昼間に、山の中腹で春風に吹かれながら、握り飯を食べ、お茶を飲むささやかな喜びは格別です。早期リタイア生活であればこその贅沢でしょう。

なんだか、都内まで(僕の場合は、最後の職場は新宿でしたが)通勤電車に揺られて通っていた日々が、ずいぶん昔のことに感じられました。

時間を気にすることなく、4時間ほど話し、のんびり下山しました。

その山の桜が満開になるのは、来週くらいになりそうです。